容赦なく銅を打ち込む彼に片思いした

私は高校生2年とき、体育で剣道を選択しました。剣道は初めて習うのでドキドキしながら、面をつけた思い出があります。なんとか防具もつけ終わり、体育館を見渡してみると姿勢の良い1人の男子がいました。彼からは他の人にない余裕が漂っていて、とくに目を引きました。後から知ることになるのですが、彼は剣道部だったのです。週4回ぐらいの頻度で授業があり、少しずつ様になってきた頃のことです。担当の先生が「今日は21日だから、出席番号21番出てこい!胴撃ちの練習台になれ。」「○○!ちょっとこい。お前、剣道部だから見本をみせてみろ!」言いました。私は21番で嫌な予感もしつつ、言われたとおりに前へ出ていきました。こちらは女子だし、相手は男子だし剣道部だから本気では打ってこないだろうと思っていたのに、彼は容赦なく銅を打ち込んできたのです。その凄まじい殺気、銅を打つ音と衝撃、手加減いっさい無しでした。そのあと、銅についていたひもがなんと切れていました。その日以降、わたしは授業があるたびに彼の存在が気になり仕方なくなりました。見れば見る程、剣道着の彼は素敵でかっこ良かったです。たぶん、銅を打たれた日から心を奪われてしまったのでした。そんなある日、下校時に彼とひとつ先輩が一緒にあるいている姿を見かけました。そうです、彼らはつきあっていたのでした。そんな私の高校生の片思いは、あっけなく終わったのでした。今でも、姿勢のよい剣道着の姿が目に浮かびます。

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